3館の個性生かしつつ一体運営
新聞記事検索システムの活用事例
データベース積極活用を
那須塩原市図書館には、西那須野図書館、黒磯図書館、塩原図書館があります。その他、各公民館内などに14の分室があります。いずれの図書館、分室も、共通の利用カードでだれでも無料で利用できます。那須塩原市図書館の統括責任者で西那須野図書館の野口孝久館長は「3つの図書館は、異なる個性がありますが、各図書館の沿革、特性を尊重しながら、一体となって利用者の方々へ本の貸し出しを行っています」と話します。未来の図書館の形を模索しつつ、デジタル情報と活字媒体の共存共栄を図る第一歩として「下野新聞plus日経テレコン」を導入しました。信頼性確かな新聞デジタル情報の積極的活用を推進しています。
西那須野図書館の自慢は新刊本コーナー。作家の井上ひさしさんが提唱した「むずかしいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを面白く」がコンセプトです。「本は確かにデジタル情報に比べると、スピード、リンク性は劣るかもしれません。しかし情報の出所は確かで、出版社も、作者も明示されています。今一度、図書館という名の知識・創造の森を探索してみてほしい」と野口館長は期待します。
- 図書館の未来を担うヤングコンビ。野村麻貴さん(右)と関尾陽子さん=西那須野図書館
計画進む黒磯駅前図書館
現在、黒磯駅前図書館の計画が進んでいます。従来の図書館の機能だけでなく、地域住民同士はもちろん、地域住民と観光客の交流、まちの魅力発信などの機能を併せ持った総合的な交流拠点を目指しています。近くに整備される予定の「まちなか交流センター(仮称)」と並び、地域にとって非常に重要な施設となります。
新図書館のあり方を検討するため、地域住民の意見の集約、外部有識者からの提言など、実効性ある計画とするためワークショップを継続して実施しています。野口館長は「市民の皆さんが積極的に参加され、まちづくりの経緯なども踏まえながら、多様な利用者の居場所づくりを担える図書館づくりが進んでいます」と語ります。