デジタルで実現するスマートワーク
実戦・働き方改革~日経の歴代編集長が交流会付きで解説
日本経済新聞社は6月8日、働き方改革など企業が直面している課題をデジタルサービスによって解決につなげるためのセミナーを東京本社(東京・千代田)で開いた。日経テレコンなど日経のデジタル関連サービスのユーザー約120人が参加、終了後には講演者との交流会を催し、活発な意見交換を行った。こうしたイベント開催は今回が初めて。
「デジタルで実現するスマートワーク」と題したセミナーでは、日経ビジネスなど日経関連媒体の歴代編集長3氏が登壇した。最初に佐藤吉哉・執行役員BtoBユニット長が「従業員3000人規模の企業では残業代総額が年間約10億円になる」との試算を紹介。 「残業を減らしても、浮いたコストを情報武装投資に振り向けることで生産性の維持につなげることができる」と、働き方改革と生産性向上の両立は可能だと説明した。
たとえば、日経バリューサーチというサービスを使えば、会社訪問用の資料作成時間を数分間に短縮できるほか、日経スマートクリップの活用で記事収集時における著作権などコンプライアンス(法令順守)の問題をクリアできる。 佐藤ユニット長は「浮かせた労力や時間を別の付加価値向上に充当できる」とその利点を説くとともに、実現には「幹部や上司は現場の声や悲鳴に耳を傾けていかないといけない」と話した。
そして、日経グループはソリューション提供のために、技術・情報の先端を走る使命を負っており、すでに人工知能(AI)を活用した「Deep Ocean」や決算サマリー、データを売買する「データマイニング」など数々の先進コンテンツを用意していることを力説した。
続いて、梅谷哲夫・B to Cユニット長が創刊7年目を迎えた日経電子版を取り上げ、現在の読者数やビジネスマンの活用術などを紹介した。電子版の紙面ビューア機能は全国22の地域経済面を一覧し、地方にある支社、工場などの景況感や取引先のチェックが容易にできるため、仕事の効率化につながるという。
法人向けの電子版Proでは、記事・情報をグループ・組織単位で共有できる仕組みを備えており、「人事異動ニュースがあった場合(取引先などへの)祝電を打つべきかどうかなど、情報処理対応が迅速になるはず」と語った。
三宅耕二・広告・IDユニット長は日経STYLEを紹介し、コンテンツの活用で飲み会の店選びの時間節約や接待マナーの会得などビジネスパーソンのスマートライフ実現に役立つと話した。