【記事検索の“カン”どころ】
政策や自治体の関連情報を収集するときは?
2025年12月4日
政策、予算、規制といった行政の決定は、特定の市場を活性化させたり、予期せぬリスクを生み出したりします。今回は、特に首相、大臣、国会(衆院・参院)、地方自治体といった政治・行政に関する検索に焦点を当て、効率的な情報収集を実現する、より実践的な検索テクニックを紹介します。
1.首相・総理大臣に関する記事を検索したい ⇒ 「新聞表記」を意識する!
新聞では通常、「総理大臣」を「首相」と表記します。日経テレコンに収録されている全新聞を対象に2025年9月1カ月間で「総理大臣」を検索すると517件ですが、「首相」の検索結果は13,092件と、ヒット数に大きな差が出ます。

さらに「総理大臣」でヒットした記事には、「総理大臣身辺警護担当」といった警視庁人事の役職や、ゲートボールの「内閣総理大臣杯」の記事など、求めている首相の記事とは異なる、いわゆるノイズ記事が多く含まれ、ヒットした記事のなかから必要な記事を探す手間もかかってしまいます。
検索の効果を最大限にするためには、検索キーワードは「新聞表記どおり」を意識してください。
大臣の場合「大臣」という表記は新聞では一般的ではありません。特定の大臣に関する記事を検索したい場合は、氏名で検索するか、「姓 役職名(略称)」で検索することをおすすめします。
また、大臣以外の立場で発言した記事を探す場合は、「氏名 政党名 役職」のようにキーワードを組み合わせて検索することで、その立場での発言に絞り込むことができます。
※なお、副大臣の場合は「副大臣」と表記されることが多いようです。 |
2.「首班指名」に関する記事を検索したい! ⇒ 表記ゆれはOR検索で網羅する!
「首班指名」に関する記事を調べる際、以前は「首班指名」と表記されることが多かったものの、最近では「首相指名」と表記されるケースが増えています。このような表記ゆれに対応し、情報を漏らさずチェックするためには、複数のキーワードを演算子ORでつないで、OR(拡げる)検索を使用します。

演算子を使用せず、検索キーワードボックスにスペースを入れ、複数のキーワードを入力した後に「詳細条件」の検索方式で「いずれかの語を含む」を指定してOR(拡げる)検索とすることもできます。
同義語展開機能について日経テレコンには同義語展開という機能があります。これは、表記は異なるけれど意味や内容が同じ言葉を展開して検索対象とする機能です。「衆議院」と「衆院」、「農林水産大臣」と「農水相」、「農林水産相」のように同義語として登録されている単語については、同義語展開を「する」に設定している場合、どちらの単語を入力しても、検索対象となります。
※ただし、すべての同義語を完全にカバーするわけではありません。漏れなく検索する場合、複数のキーワードを入力しOR検索することが最善策です。 |
3.地方自治体の記事を検索したい ⇒ 「主題」記事に絞り込む!
「千葉市」とキーワード検索すると、自治体に関する記事だけでなく、「千葉市」という単語を含むすべての記事がヒットしてしまいます 。自治体に関する記事に絞り込む有効なテクニックは、検索キーワードを「千葉市は」「千葉市が」のように、主語として指定することです 。
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この「主語指定」の検索を行う場合は、詳細条件で「任意一致」に設定しておくと、より漏れのない検索結果が得られます 。
ナビ型記事検索を活用するナビ型記事検索を使って「千葉市」を主題検索することもできます。記事検索メニューのナビ型記事検索を選択し、検索キーワードに「千葉市」と入力します。表示される候補語の中から、「団体:千葉市」をクリックすれば、千葉市が主題となっている記事だけを検索することができます。
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「新聞の表記ルールへの対応」や「検索式の工夫(OR検索、主語指定)」で、検索の無駄を省き、効率の良い情報収集ができます。

