Vol.108-2020年(令和2年) 8月静岡新聞掲載広告から転載
私たちの学校
-
地域社会をけん引する優秀な人材を輩出
本校は、江戸時代に東海道一の難所「大井川の川越」で栄えた島田の地に、志太榛原地区の商業教育の中心校として昭和3年に開校しました。校訓は「自主友愛」。自らの判断で行動するとともに、他者を信頼し、認め合う人間性豊かな生徒の育成を教育目標に掲げています。
かつて宿場町として栄えたこの地には、多くの人、物、情報が行き交い、帯祭りに代表される独自の文化で発展してきました。本校も、地域の伝統校としての資産を継承しつつも、新しい時代に即応した商業教育に力を入れています。新聞データベースの導入もその一環です。激変する現代社会の中、身近な課題を発見し、解決に向けて主体的にチャレンジを続ける。3年間を通じて地域社会をけん引する実践力を養います。
導入ポイント
経済動向を調べるツール |
業界情報を幅広くキャッチ |
NIE講座に活用 |
必要な情報を素早く収集 |
新聞記事検索システムの活用事例
ビジネス情報を収集・分析
- 新聞データベースを使い
消費者動向を分析する生徒たち
本校の情報ビジネス科では、ICTを活用し地域課題の解決を探る「Civictech(シビックテック)」を実践しています。例年、オープンデータやSDGsなどテーマを設定し、アプリケーション開発を行っています。本年度はより商業(ビジネス)に近い形での実現のために、地元企業に協力を依頼し、Webマーケティングを実践しています。
今回導入した「静岡新聞データベースplus日経テレコン」はビジネスに直結する情報を効率よくワンストップ検索・収集できるWebサービスです。授業ではコンテンツに収録されている「日経POS情報・売れ筋商品ランキング」の情報を活用し、協力店舗の取扱商品の動向を確認しました。具体的には週次と月次ランキングから消費者行動の仮説を立てました。
指導時の注意として2点、データをそのまま読むだけでなく(〇〇が売れている、ランキングが週次、月次の変化がないため固定客が日常的に購入しているなど)、その仮説の裏側(新規で購入されることが少ない商品の購入を増やすために、新規の人をターゲットにするべきであるなど)を意識するように指導しました。
「静岡新聞データベースplus日経テレコン」を足掛かりに他の情報も使いながら分析をすることで、業界全体の動向を探ることができ、深みのある基礎資料を作ることができました。
情報ビジネス科教諭 豊島 宏
課題解決の根拠としてデータ活用
- NIE講座で新聞データベースを活用する山﨑教諭
本校では社会に通用する人材育成に新聞を活用しています。
全学年で取り組む「朝学習」の時間では、漢字や熟語の習得から「情報活用能力」の向上を目指した活動を行い、能力の伸長を日々実感しています。
3年生が履修する課題研究では「NIE講座」を設け、①必要な情報を拾い上げる力を付ける、②論点を的確に読み取る読解力を磨く、③知識の引き出しを増やし視野を広げるなど、「考える力」を磨き、「言語活動の充実」に取り組んでいます。
具体的には、①新聞を読み興味が沸いた記事を切り抜く(収集と選択)②その記事に対し自分の意見をまとめる(論理的思考と表現)③他者の書いた文章を評価する(受容と評価)④評価コメントと改めて自分で調べて意見をまとめる(情報活用)⑤まとめた意見を発表する(言語活動)、このように課題を解決します。
また、本年度、静岡新聞の読者投稿コーナー「ひろば10代」に自分の思いを投稿するという試みを始め、すでに2名の生徒の意見が掲載されました。
「静岡新聞データベースplus日経テレコン」は、発表原稿の作成、修正、まとめ、発信での活用や、他者の記事を評価する際の根拠として利用するデータについて迅速かつ簡単に検索・収集する上で大変役立っています。
総合ビジネス科教諭 山﨑 康司