三井住友信託銀行株式会社様

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自社営業支援システムとAPIを連携

社員の情報収集にかかる負担を大幅に軽減。

社員の情報収集にかかる負担を

大幅に軽減。

日本最大の信託銀行である、三井住友信託銀行株式会社。「銀行業務」と「信託業務」、そして不動産・証券代行・相続関連などの「併営業務」と、幅広い業務領域を持つ金融機関で、個人・法人向けにさまざまなサービスを提供している。中でも膨大な法人顧客を抱える同社の法人営業部門では、社員間でのより効率的な社内情報の管理と共有を目的に、2019年9月にSFA(営業支援システム)を導入。そこに日経スマートクリップを連携させ、営業活動に必要な顧客情報など社外の情報も収集できる独自のシステムを構築した。これにより、これまで情報収集にかかっていた負担が大幅に減少しただけでなく、SFAの利用率も向上。今では営業活動に欠かせない存在となっているそうだ。

導入
サービス
日経スマートクリップ×API連携
会社名 三井住友信託銀行株式会社
所在地 東京都千代田区丸の内一丁目4番1号
設立 1925(大正14)年7月28日
従業員数 13,608人(2022年3月31日現在)
事業内容 国内最大級の資産運用・資産管理残高を誇り、信託関連ビジネスを中心に国内トップクラスの実績を持つ信託銀行グループ。銀行・信託・不動産等の各種機能を融合させた「信託銀行ならでは」のトータルソリューションを提供。
サイトURL https://www.smtb.jp/

導入のきっかけ

自社システム内での

社外情報の入手方法を検討

信託業務において業界最大規模の受託数を誇る同社では、株式実務に関する豊富な経験とノウハウを活かし、個人や企業が抱える課題に対し総合的なコンサルティングと解決策の提案、それに基づくサービスの導入・運用を支援している。国内トップクラスの受託数を誇るがゆえ、幅広い分野の知識や、企業の最新情報を把握しておく必要がある。特に法人営業部門では、取引先企業の情報はもちろん、業界全体の動きなど日々の情報収集が不可欠であるが、その作業にかかる手間と時間が大きな負担になっていたという。
「新聞を毎日読んでいても、顧客に関する情報を漏れなく拾うことは実質的に難しいです。特に人事異動や叙位叙勲の情報は見落としてしまいやすく、情報収集作業にストレスを感じているという声は少なくありませんでした。また、お客様との関係性を深めるためには、数ある時事情報の中から顧客にとってよりインパクトのある話題を把握しておくことが重要です。営業担当者ごとに必要な情報を漏れなく、効率的に収集できるしくみが求められていました」。(法人企画部 業務プロセス・デジタル化推進チーム 主任調査役 田中 聡 氏)

法人企画部 業務グループ
業務プロセス・デジタル化推進チーム 主任調査役
田中 聡 様

そうした課題に対し、同社は2019年9月にSFA(営業支援システム)を導入。当初は社内の開示情報を閲覧できるだけであったが、SFAを通して社外の情報にも簡単にアクセスできるシステムを目指し、そのための情報収集ツールとして日経スマートクリップを採用した。日本経済新聞社が提供する新聞記事やニュースはもちろん、企業情報や人事異動情報なども手に入ることに加え、一番の決め手となったのがAPI(アプリケーション・プログラミング・ インターフェイス)連携ができることだったという。これにより、一つのシステムで社内外の情報が確認できることに加え、ただ単にSFA内へ入手した情報を表示させるのではなく、必要な情報を精査し、同社のシステムに合わせて表示方法などをカスタマイズした上で反映させることができるようになった。
「当社で管理しているお客様のIDと日経様のIDを紐づけることで、スムーズに必要な情報を探すことができるしくみになっています。今は、新聞記事、人事異動、業界レポート、業績コメントの情報を得ており、これらの情報はSFA内で『企業別』の検索ももちろんできますが、自身の担当先やお気に入り登録したお客様の記事はログインしたトップページで『新聞記事』『訃報』『人事』『表彰』の4種類に色分けして表示させるなど、情報を探しやすい仕様にしています。システムとの連携や情報の見せ方については、アジャイル型の開発手法を導入していることに加え、代理店のサポートのおかげで非常にスムーズに進み、契約からわずか1カ月程度で当社の営業が使える形でリリースできました」。(法人企画部 業務プロセス・デジタル化推進チーム長 塚本 篤史 氏)
さらに同社は、アラート機能としてメール配信も実装。各営業担当者がお気に入り登録した企業や業種に関する記事のタイトルが毎朝メールで届くので、気になった記事があれば、SFAにログインして詳細を確認するという使い方をしている人も多いそうだ。

導入後の効果

新聞を読む労力と時間を減らし

営業戦略を練る時間に。

法人企画部 業務グループ
業務プロセス・デジタル化推進チーム長
塚本 篤史 様

サービス導入後、同社のSFAは単に「社内にある情報を見るシステム」から「必要な情報を得るシステム」へ変わり、SFA自体へのアクセス数が大きく伸びたという。また、各業界の最新ニュースはもちろん、各社の人事異動や叙位叙勲の情報なども漏らすことなく収集できるようになったそうだ。
「以前は、お客様の人事異動が集中する時期に、上場企業の担当者は自分の担当先が新聞で発表されているかどうかを必死に探さなくてはなりませんでした。それが今は自分の担当先の情報がメールで届くので、時間と手間をかけて探す必要がなくなり、格段に便利になったようです。今年は新型コロナウイルスによる出社制限もあったのですが、SFAにはモバイル端末からもアクセスできるので、自宅で確認できる点も好評でした」。(塚本氏)
これまで情報収集は個々の努力に頼っていた傾向もあったというが、最近ではその価値観も変わってきているという。 「現在は日経4紙の記事をカバーしていますが、この4紙全てをアナログで実際に読むのは難しいと思います。出社後1、2時間かけて新聞を読むのは時間が勿体無いですし、時代遅れでしょう」。(田中氏)

「アナログの紙面には、周囲に載っている記事に興味を広げられるという良さがありますが、毎日のルーティン業務として行うと効率が悪いです。その時間をもっとお客様のためになる提案を考える時間に使って欲しいので、会社として最低限の環境を担保したと考えています」。(塚本氏)
サービスを導入したことで作業効率が大幅に改善し、実際の営業活動や、そのための戦略を練る時間に充てられるようになったという。実際にサービスを利用している社員からは、「これがないと困る」といった声も届いているそうだ。

今後の展望

検索の方法や必要な情報を精査し

他部門へもシステムの展開を検討。

API連携という形でサービスを導入したことで、社員が求める情報収集のしくみを独自に構築した同社。今後はどのようにこのサービスを活用していきたいと考えているのか、展望を語ってもらった。
「繊維・服飾業界の担当者には繊維業界の専門紙、鉄鋼業界の担当者は鉄鋼の業界紙といったように、各々の担当業務に関わる業界紙が見たいという要望も出ています。ただ、全ての社員に同じキーワードのまとめページや業界紙が必要なわけではないので、追加オプションとして必要な人にだけ配信するというカスタマイズができたら良いと思いますね」。(塚本氏)
「現在は法人営業部門だけが活用していますが、証券、不動産事業部門なども欲しい情報は変わらないはずです。今後はそういった他の部門にも利用してもらいたいです」。(塚本氏)
同社では今後、SFAのさらなるバージョンアップと並行して、稟議の電子化や電子契約、伝票のワークフロー化なども段階的に取り組んでいく方針。これらが実現すれば、ペーパーレス、印鑑レスが急速に進み、オフィス以外の場所でも多様な業務が円滑に進められるようになるはずだ。その利点を最大限に活かすためにも、場所を選ばず必要な情報を得られるサービスの利用がより多くの部署に広がることが期待される。

ご利用企業様
成功事例

三井住友信託銀行
株式会社様

サービス導入前

情報収集を個々に任せてきた

情報収集作業に手間がかかる
顧客の新聞記事や人事情報を毎日もれなく拾うことは難しい

サービス導入後

情報収集作業の負担を軽減

朝のメールの通知で、自分の担当する顧客の情報のみ確認
作業効果が大幅に改善。営業活動やそのための戦略を練る時間に充てられるようになった