那須烏山市立図書館
多くの市民が交流する図書館に
新聞記事検索システムの活用事例
電子図書館の充実に注力
- 南那須図書館のアキュム絵画作品展
那須烏山市立図書館は南那須図書館と烏山図書館の2館で構成されています。南那須図書館は2003年4月に、烏山図書館は1977年5月に開館。それぞれの特色を生かしながら運営に努めています。
南那須図書館は、天井が高く開放感にあふれる建物です。同館の池田尚子館長は「図書館としての機能ももちろんですが、多目的ホールなどを活用して、市民の方々の交流活動が活発に行われています」と語ります。地域のサークルや団体の勉強会などに利用されているほか、展示ホールは各種展覧会や発表会に利用されているとのこと。先月には「アキュム」の愛称で親しまれる烏山線の蓄電池駆動電車をテーマにした絵画展も開かれました。
一方の烏山図書館はコンパクトな規模ながらも、一般書や児童書などがバランスよく収蔵され、使いやすい機能を備えています。高校が近くにあるため、高校生の利用が活発で、コミックもたくさん収蔵しています。また、烏山城などの史跡が近く、歴史文化的な資料も充実しています。
両館にまたがって整備を進めているのが「電子図書館」です。図書館に足を運ぶのが難しい人でも、利用者カードを使って外部からログインできます。書籍数は1万数千冊となりました。「学校に協力してもらって登録を進めています」と池田館長。同じ書籍に同時にアクセスできる「読み放題パック」が、小学校や中学校の児童生徒から好評を得ています。このほかにもボランティアの協力による「おはなし会」や、学校に本を届ける巡回図書などにも力を入れています。
PRに努め利用活発化
同図書館が「下野新聞データベースplus日経テレコン」を導入したのは22年4月です。「紙での新聞の保存は限界がありますが、データベースは郷土の情報などを気軽に調べることができる便利なツールです。さらにPRに努めて活発な利用を図りたい」と池田館長は話します。カウンターで申し込めば、どちらの館でも利用することができます。
「開かれた図書館」目指す
- 那須烏山市立南那須図書館館長
池田尚子さん
市民の皆さんの身近な存在の図書館でありたいと願っています。図書館といえば、静かにしなければならない堅苦しい場所と考えられがちですが、決してそんなことはありません。「おはなし会」などをはじめ、楽しい催しもたくさんあります。
新型コロナ感染症拡大の影響で、イベントなどが縮小傾向となっていましたが、今後、復活を図り、誰でも気軽に立ち寄れる「開かれた図書館」を目指していきたいと思います。